コーティングの特長
粉体塗装が可能な被塗物の条件
被塗装対象物は様々な形状・大きさ・素材に対応いたします。塗膜の厚さもうっすらかぶる程度から1000μm以上までご要望、ご使用用途に応じて
ご対応いたします。ただし、被塗物には下記の条件がございます。
- 粉体塗装は塗装前の予熱工程又は塗装後の焼成工程又は塗装前後双方で150〜300℃の高温焼き付け処理を行います。そのため被塗物の素材がこの高温に耐える必要があります。
従って被塗物の素材としては主に金属類となります。しかし特殊な塗装方法の利用により、陶器やガラスなどの無機物や高温耐熱性を有するプラスチックスなどにも粉体塗装は可能です。
- 粉体塗装には、主として静電粉体塗装法と流動浸漬法の2種類があります。その一方の静電粉体塗装法を行う場合には、被塗物の素材が一定値以上の通電性を有する必要があります。
金属類であれば問題はありませんが、その他の素材の場合には注意が必要です。(流動浸漬法の場合は問題ありません)
- 粉体塗装は各工程とも専用の塗装設備を使用して行います。そのため使用する塗装設備の大きさ(能力、規模)により、塗装可能な被塗物の大きさ(長さ、巾、高さ、重さなど)
が限定されます。大型の鋼構造物や屋外タンクなど大型の被塗物の場合には粉体塗装が出来ない場合がありますので注意が必要です。
当社での粉体塗装が可能な被塗物の最大値は、長さ4500m/m×幅2700m/m×高さ2300m/m重さ6000kgまでです。
- 一般の粉体塗装では被塗物の内面の塗装は困難です。例えばタンクや容器の内面や細いパイプの内面などの塗装には問題となる場合があります。詳しくはお問い合わせください。
水道関連製品
各種バルブ・仕切弁・逆止弁・サドルバンド・短管・鋼管・T字管・曲管
機械部品
フランジ・板バネ・各種パイプなど
治工具・パーツ
取付治具・ホイッパーなど
大型製品
ストレーナー・タンク・大型鋼管など
粉体塗装の欠点・利点
欠点
上記被塗物条件に示す通り
- 被塗物が制限される。
- 色調変更に時間がかかる。
- 現場施工ができない。
等があげられます。
利点
一方、利点としては下記があげられます。
- 高品質で被覆性に富んだ塗膜粉体塗装による完成塗膜は、塗料に使用される高分子樹脂の特性により高膜厚で優れた塗膜強度、耐化学薬品性、耐食性、
耐候性を保持します。粉体塗料は1回の塗装で30〜150μmの膜厚が自由に得られます。また予熱方法を採れば300〜1000μm高厚膜の塗装が可能となります。
また25 〜35μmの薄膜塗装も設計上可能です。
- 環境にやさしい抵公害性の塗装方法で、有機溶剤を全く使用しないため、塗装作業時における大気汚染、火災、中毒などの危険性が大幅に減少します。
- 粉体塗装で使用される塗料は、塗料のロスを減らし、コスト削減、塗膜性能、環境対応、塗装作業性、安全性など、溶剤塗装で使用される塗料より優れた
回収再利用(リサイクル)が可能です。粉体塗装(パウダーコーティング)は有機溶剤を全く使用しないことで、オーバースプレーされた塗料の回収再利用
(リサイクル)が可能となるため塗料のロスが激減します。
- 省力化、合理化が容易で、塗装ラインの小型化、PRTR届出に非該当、非危険物、作業者の熟練、塗料調整の不要というように塗装作業性が大変優れています。
静電塗装機の塗料排出量が大きく、一般溶剤型塗料に比較して3〜5倍の塗装能力があるため、塗装ラインの小型化、自動化が容易になります。