粉体塗装ってどういうもの?

まえがき

 粉末状プラスチックを被塗物表面で溶融し成膜させる粉末塗装法は古くから考えられていましたが、 1952年流動浸漬法が発明されたことを契機に実用化が本格化し、1962年、フランスのサメス社が 静電塗装用のスプレーガンを発表してからこれに適した粉体塗料及び塗装機の開発研究が進められ、 1965年頃から本格的に工業的使用が始まりました。

 今日、塗料及び塗装に対する要求として有機溶剤による大気汚染の防止・塗装の省力化・合理化などが大きく クローズアップされ、これらの要求に対して粉体塗料が非常に注目を集めています。



粉体塗装の原理

被塗物に粉体塗料を吹き付け、又は被塗物を粉体塗料の入った槽に浸漬して粉体塗料を被塗物に付着させます(付着方法は後述)。
付着した塗料はそのままではただ粉がついた状態なので、加熱を行い粉体塗料を溶融させ、被塗物に密着させます。
また、被塗物を加熱すること無く粉体塗料のみを加熱溶融し、被塗物に密着させる方法もあります(溶射法)。
粉体塗料のベース樹脂にもよりますが、熱硬化性樹脂の場合はより硬化を促進させるため焼成を行い完成します。

一般的な塗装法を簡単に説明すると

  1. 被塗物に粉体塗料を付着させる
  2. 熱を加え粉体塗料を溶かす
  3. 粉体塗料は溶けることで被塗物に密着する
  4. 塗膜が形成される

となります。

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